前回のコラム「”企業における環境活動”と”sustainability” その7」で
設定した条件を元に、引き続き 排出事業者A株式会社は、
- 既存業者Yリサイクル と
- 新規業者Xリサイクルのどちらを選択すべきかについて考えます。
◇ ◇ ◇
A株式会社がYリサイクルに廃棄物処理を委託した場合と、Xリサイクルに処理を
委託した場合のコストを、それぞれ計算しましょう。

Yリサイクルに処理を委託した場合
- 直接的に発生する廃棄物処理費用の年額
30円/kg × 300,000kg = 9,000,000円 - 不適正処理が発生した場合に排出事業者が直接的に負担する期待コスト
300,000kg × 0.1% × 300円/kg = 90,000円 - 不適正処理が発生した場合に排出事業者が間接的に負担する期待コスト
1,000,000,000 × 20% × 10% × 0.1% = 20,000円 - Ⅰ + Ⅱ + Ⅲ = 9,110,000円
Xリサイクルに処理を委託した場合
- 直接的に発生する廃棄物処理費用の年額
28円/kg × 300,000kg = 8,400,000円 - 不適正処理が発生した場合に排出事業者が直接的に負担する期待コスト
300,000kg × 1.5% × 300円/kg = 1,350,000円 - 不適正処理が発生した場合に排出事業者が間接的に負担する期待コスト
1,000,000,000 × 20% × 10% × 1.5% = 300,000円 - ⅰ+ ⅱ + ⅲ = 10,050,000円
中長期的な視点から計算すると・・・
中長期的な視点から計算すると、Yリサイクルを選択した方が1年当たり、
- 10,050,000円 ー 9,110,000円 = 940,000円
有利だという結論になります。
◇ ◇ ◇
上記のように、中長期的な視点から排出事業者が負担することになる廃棄物処理費用を算定し、この作業を通じて業者の選定基準を合理化するためには、
- )各業者が抱えるリスク要因を正確に把握し、
その分析・評価手法を確立すること。 - )業者の評価(ランク付け)を行う監査員の質の高度化と
平準化を行うこと。 - )不適正処理発生時に発生するコスト要因を把握し、
また排出事業者が負担することになるコストを数値化すること
が不可欠となります。
齋藤崇人のコラム
次回は 3月6日(金)に掲載します。
◇ バックナンバー ◇
- 1月23日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その7」
- 12月19日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その6」
- 12月12日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その5」
- 12月 5日 「有価プラスチックの現状 」
- 11月14日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その4」
- 11月 7日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その3」
- 10月31日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その2」
- 10月24日 「《要注意情報》 有価物相場の急変と取扱業者の現状」
- 10月17日 「”企業における環境活動”と”sustainability” その1」














